2021.07.29
パッケージデザインを依頼する
パッケージの制作を依頼するとき、デザイナーや制作会社に、どんな情報を伝えればよいでしょう?
最初に認識を共有しておかないと、できあがってきたデザインがイメージと違う、ということになりかねません。
私たちはパッケージのデザインにあたり、以下のようなことを確認しています。
①商品の詳細、特徴
・商品名
・容量、サイズ、重さ、容器
・商品の形状
・価格
・商品の特徴
・競合商品
・商品のコンセプト
・キャッチコピー
・アピールしたいポイント
②ターゲット
・ターゲットの詳細(年代、性別、タイプ、生活スタイルなど)
・使用用途
③ 販売
・売り場
・販売戦略
・集客方法
④デザイン
・デザインのイメージ
(シンプル、ナチュラル、POP、かわいい、かっこいい、和風、洋風、レトロ、 未来的、など)
・好きなデザイン、避けたいデザイン
・重視したいポイント(目立たせたい、高級感を出したい、など)
⑤スケジュール、予算
・発売時期、希望納期
・スケジュール
・予算
・依頼内容
(容器、包装紙、紙袋等、依頼の範囲。ネーミング・コピー・撮影などの有無)
できるだけ具体的に、詳細な情報を伺います。リニューアルの場合や類似商品があるときは、現在使用しているパッケージをご提供いただきます。
好きなデザインや希望するデザインのイメージがあれば、写真などで確認しイメージを共有します。
パッケージの制作には、ある程度の時間が必要です。オリジナルの箱を制作する場合は、箱の試作・調整、素材の選定、見積もり、デザイン制作、印刷などを含めると、3カ月から半年ほどかかる場合もあります。
スピードやコストを重視するならば、既存の箱を使うなど工夫します。
何を伝えればよいかよく分からないという方には、私たちが質問をしながら確認していきます。まずは、お気軽にご相談ください。
2020.06.17
04 パッケージができるまで
パッケージができるまでの工程をご紹介します。
①ヒアリング
パッケージづくりは、商品やお客様について知ることから始まります。どんな商品なのか、特徴、サイズ、販売方法、お客様の思いをうかがい、商品についての理解を深めます。 また、ご予算やスケジュールのご希望も確認します。
②見積もり・契約
ヒアリング結果をもとに、概算見積もりを提出します。ご契約後、制作に入ります。
③ポジショニングを策定
競合商品、ヒット商品やトレンドなどの市場調査を行います。競合商品との違いを把握し、どのような点を訴求するのか検討します。市場でのポジショニングを考え、商品にふさわしいパッケージを検討します。
④ターゲットを明確にする
どのような人がどんなシーンで、どのように商品を選ぶのか、 どんなメリットを求めて購入するのか考えます。男性向け、女性向け、大人向け、子供向けなど、ターゲットによって、デザインの方向性は大きく変わります。年代、性別、ライフスタイルなどを想定し、ターゲットを明確にします。
⑤コンセプトを定める
商品の特性やターゲットを考慮し、パッケージデザインのコンセプトを定めます。シーンや使い方、訴求ポイントを考え、コピーやデザインの方向性を定めます。
⑥素材や形状を検討
商品に合わせて素材やパッケージの形状を考えます。 商品の形や大きさ、重さによって、適切なものを選びます。
サイズや形が決まっている既製品のパッケージ を使用する場合と、オーダーメードで制作する場合があります。オーダーメードでは、箱や容器などの設計、型の作成から行います。
素材の色や質感、強度や機能も考慮します。コストとのバランスを考えることも大切です。
⑥デザイン
ターゲットやコンセプトに沿って、 高級感、カジュアル、上品、ポップ、など 目指すイメージを定めます。
色使いや文字の配置、原材料などの情報掲載、箔押しなどの特殊加工、その他さまざまな要素を整理し、検証します。
⑦校正
デザイン案を提出し、お客さまと校正を行います。デザインに合わせて素材などの見直しも行います。
オーダーメードの場合、箱などのサンプルを制作し、大きさや形を確認します。ご希望やご予算によって、色校正や実際の素材を使ったサンプルを用意する場合もあります。
デザインの修正や調整を行い 、お客様とイメージを共有します。
⑧印刷・加工
デザイン確定後、印刷や特殊加工、組み立てなどの作業に入ります。
⑨納品
完成したパッケージは、ご指定の場所へ大切にお届けいたします。納品後、いよいよお客さまの商品のデビューです。商品をより魅力的に見せるため、店頭での陳列の仕方やディスプレイなどもアドバイスいたします。
シリーズ展開やサイズ違いのパッケージ制作などのご要望にもお応えします。お気軽にご相談ください。
2020.06.2
03 良いパッケージデザインとは?
人は見た目が大事といわれますが、それは商品も同じです。良いパッケージデザインには、どんな共通点があるのでしょうか?
①わかりやすさ
人は情報の8割以上を視覚から得ている、ともいわれます。さまざまな商品がある中で、一瞬で認識されなければ、買ってもらえません。その時間、3秒という説も。一目見ただけで、何の商品か理解し、手に取ってもらうために、わかりやすさはとても大切です。写真やイラスト、文字の大きさなども考えてデザインします。
②誤解を招かないこと
大げさなコピーや中身とつり合わない写真はNG。たとえばドリンクのようなパッケージの洗剤は、誤飲の恐れがあって危険。パッケージから中身を想像できることが大切です。意外性を狙った場合も、注意事項をわかりやすく表示するなど、誤解を生まないような工夫が必要です。
③ターゲットにきちんと届く
商品を買ってもらいたい人に、「これは私のための商品だ」と気づいてもらえなければ、売り上げにはつながりません。
一般に子ども向けの商品は、ポップでカラフルなデザインが多く、年配の方向けの商品には、落ち着いた色が使われます。たとえば同じメーカーがつくる洗顔料でも、男性向けと女性向けでは、色やデザインが違ってきます。
また、時代の背景やマーケットに合わせて、適切なデザインは変わります。格安商品と高級商品では、同じジャンルのものでも全く雰囲気が違います。
④商品の世界観が伝わる
商品の魅力やコンセプトを伝えるのも、パッケージの大切な役割。ただし、アピールしたいポイントがたくさんあるからといって、すべて詰め込んでしまうと、情報量が多すぎて、どれも目立たなくなってしまいます。
一番の特長や伝えたい魅力を絞り込み、キャッチコピーやデザイン、形や素材も含めて、その商品独自の魅力や世界観が伝わるパッケージに仕上げます。
パッケージは、あなたの商品をPRするセールスパーソンのようなもの。大がかりな広告を行わなくても、パッケージの魅力でお客様をつかまえることもできるのです。
パッケージについてのご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
2020.05.13
02 パッケージの役割
「パッケージ」にはいろいろな役割があります。主な役割を見ていきましょう。
1.商品の保護
パッケージの大切な役割の一つが、内容物を「まもる」こと。たとえば食品ならば、賞味期限まで品質を保たなければいけません。パッケージは次のように、外的要因から中身をまもり、品質を保ちます。
- ● 酸素や湿気、熱や温度、光などからまもり、中身の劣化を防ぐ
- ● 虫や菌、カビなどからまもり、腐敗や劣化を防ぐ
- ● 衝撃や重みなどからまもり、破損や変形を防ぐ
2.利便性の向上
たとえば、液体をそのままの状態で扱うのは難しいですが、ボトルや袋に入っていると、運ぶときやお店の棚に並べるときにも扱いやすくなります。輸送、陳列、保管などがスムーズにできるのは、パッケージのおかげです。
- ● 保管しやすい、並べやすい、積みやすい
- ● 持ち運びしやすい、見分けやすい
- ● 取り扱いしやすい、使いやすい
3.情報の伝達
商品情報を正しく適切に伝えることも、パッケージの役割。中身が何か、どんな特徴があるのか、 原材料や保存方法など、消費者にとって必要な情報を伝えます。たとえば食品の場合、食物アレルギーについての表示も重要です。
- ●商品名、原材料、商品の特徴
- ● 使用方法、保存方法、捨て方
- ● 量、成分、期限、製造者情報
4.販売促進
このように、パッケージには、機能面でも大切な役割があります。そのうえで、商品である以上、売れなければ意味がありません。すぐれた商品で機能的なパッケージだったとしても、消費者の心を引き付けなければ、購入にはつながりません。
だからこそ、パッケージデザインが重要になるのです。商品の魅力や中身、形状、ターゲットや販売される場所なども考えたうえで、ふさわしいデザインを検討します。色や素材を検討し、必要に応じて写真やロゴ、コピーなどを効果的に配置します。
商品が売れるかどうか、最後の決め手に、パッケージデザインが大きく関わってくるのです。
2020.04.22
01 なぜパッケージデザインが大切なの?
「とてもよい商品なのに、見た目がイマイチ」「プレゼントにするには、デザインがちょっと…」そんな経験ありませんか?
商品の売上は、パッケージによって大きく左右されます。商品が魅力的なのに、デザインで損をしている場合もあります。
たとえば、こんな例が考えられます。
①上質で高級な商品なのに、チープでカジュアルなデザイン
商品の質のよさが伝わりにくい。 見た目と金額にギャップがあり、選んでもらえない。
②子ども向けの商品なのに、大人っぽいデザイン
落ち着いた色味や渋いデザインなど子ども向けに見えず、ターゲット層に目にとめてもらえない。
③同じブランドの商品なのに、統一感がない
商品の種類によってデザインのテイストが違うと、同一ブランドだと認識されにくい。バラバラの印象で売場に統一感がなく、インパクトも薄くなる。
ターゲット、売場、利用シーン、利便性などを考えたうえで、商品にふさわしいデザインが求められます。
どんなによい商品でも、手に取ってもらえなければ、その魅力を知ってもらえません。商品の魅力を伝え、消費者に届けるうえで、パッケージが果たす役割は大きいのです。
パッケージについてのご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。